コミュニケーションという視点で世間を見る。新たな発見が。
一度、コミュニケーションを主軸において世間を見ることをお勧めする。所詮、人の世は「つながり」と「しがらみ」の世界。人のコミュニケーションの在り方が、「つながり」と「しがらみ」をつくる。
「つながり」とは相手を動かす関係、「しがらみ」とは相手に動かされる関係とでも考えれば良い。「つながり」だけを求めるのは虫が良すぎる。「つながり」を作るには、必ず「しがらみ」がついて来るのが人の世の常。
差し当たっては「つながり」を最大化、「しがらみ」を最小化することを心掛けることが肝要。
この「つながり」と「しがらみ」をコミュニケーションによってどう交差させていくかが人の人生の行方を左右する。疎かにはできない。
経営も人の「つながり」であり、「しがらみ」である。そろそろ経営学という視点だけから見るのも程々にして、人の世の営みを支えているコミュニケーションという多面的な尺度から経営を見ることが重要になってきている。いや、コミュニケーションという多面的に人間をとらえて行くアプローチなしでは、これからの経営は二進三進(にっちもさっちも)行かなくなる。
特に、21世紀、経営が直面する最大の課題は人の意識である。人が思うように動いてくれない、人が想定外の動きをする、これでは経営が成り立たないという時代がすぐそこまで来ている。機械的で理論偏重の経営学的枠組みでは太刀打ちができなくなる。
経営に携われば直ぐ分かることだが、経営の本質は人を動かすこと。人を動かさない限り、どんなに素晴らしい事業戦略があっても絵に書いた餅。ところが、人を動かすとということは、結構ドロドロした世界に踏み込むことになる。整合性のとれた、綺麗な理論では手に負えなくなる。
人間は我々が思う以上に複雑な生き物なのである。極端に言えば人間にとって最も厄介な存在が実は人間自身なのである。ここをどうマネージしていくかが全ての経営に携わる人にとって緊急の課題なのである。ここにコミュニケーションというパワーを使いこなす力量が経営に問われてくる。
ところが、殆どの経営者が、このコミュニケーションのパワーを体系的に実践する方法を教わったこともなく、日々の業務の中で、見よう見まね、試行錯誤をしながらその経験の積み重ねで何とかコミュニケーション的課題に対応している。ことコミュニケーションに関しては四苦八苦しているのが現状である。
これからはコミュニケーションのパワーを経営戦力に転換する発想がますます経営に求められてくる。
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